ヤンゴンの空の下

ダンナのミャンマー赴任でヤンゴンを訪れたツマが、オモローなミャンマー体験を綴っています。

日本から来たチェ・ゲバラ、ビルマのゼロファイター

ミャンマーには少数民族が多数存在します。

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地球の歩き方2014~15  ミャンマービルマ)「ミャンマーの主要民族」より

 


経済開放が進み、続々と海外企業が進出しているなど
経済に関するニュースばかりが目につきますが、
ミャンマーでは独立以来、60年以上にわたって政府と各民族との内戦が続いていて
和平は難しいといわれていました。

内戦というと好戦的なお互いが争っているようなイメージを持ちますが、
少数民族の方々は、自分たちの権利と尊厳をかけ自衛してきたのです。


そんな中、
近年、政府と民族との和平合意がなされようとしています。

その、影の立役者が
「日本から来たチェ・ゲバラといってもカゴンではない井本勝幸さん!
ビルマのゼロファイターです!!

 


なんて、知っているふうを気取っていますが
長年にわたる内戦のことも、井本さんのことも、最近知りました^^;

きっかけは、これ↓
「Myanmese Days」
A&A Myanmar Business Partnersヤンゴン駐在員の中山さやかさんによるブログです。

ちなみに中山さんは、今年初めからヤンゴンに駐在されている女性会計士さん。
ミャンマーのこと、現地でのできごとが綴られている知的で楽しいこのブログ、
いっぺんでファンになりましたw


さて、ゼロ・ファイターに話は戻り、、、
少数民族問題に取り組むため、なんの後ろ盾もなく
単身でミャンマーに乗り込んだ井本さんは、元日蓮宗の僧侶。
その前は、日本国際ボランティアセンターで難民支援に関わっていたそうです。

福岡県で僧侶をしていた井本さんは2010年、ミャンマーの親しい層に誘われ
政府軍と少数民族勢力の戦場に足を踏み入れます。

そこで悲惨な現実を目の当たりにし、
「見ないふり、知らないふりをするわけにはいかなかった。逃げるわけにはいかなかった」と不退転の決意をし、僧侶という立場を捨て、たった一人でミャンマーの大地に降り立ちました。

自分のすべてをさらけ出す飾り気のない性格、相手の警戒心を解かせる広い心で
カレン州・モン州・シャン州・カチン州など、山岳地帯にある各民族組織の拠点を
四輪駆動のピックアップトラックである愛車「ゼロ・ファイター」で駆け巡り、
民族連合組織をつくるための説得をして回ります。

その努力が実り、組織が結成され、
さらに2013年、ミャンマー政府と民族連合組織との初の和平対話がおこなわれました。

井本さんの活動はミャンマー政府にも認められ
政府と民族連合組織が話し合いを持つ場には、井本さんが同席されていたそうです。


各民族の苦悩、
「ゼロ・ファイター」に込められた意味、
井本さんの想い、
井本さんの行動の記録などなど、
ご自身の著書に記されています。

ミャンマーに興味のある方なら、
いえ、日本人なら
ぜひ知っておくべき!
と思わせてくれた本でした。


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